キャッシュフローの問題は業種や企業規模に限らず共通の問題ですが、私の経験も含め、資金背景が脆弱な中小企業経営においては特に重要です。当たり前の事ですが、お金が無くなれば会社も無くなります。経営層の皆様は、毎月の資金繰りなど常にお金と向き合う事になりますが、お金の問題は経営層の皆様だけの問題ではありませんし、そうしてはならないと私は思っています。
お金の問題は全社員がそれぞれの責任度合いによって考えられる様にする必要があると思います。社員の皆様には、常にお金の事が頭の片隅にある仕事をしてもらいたいものです。例えば製造業の事例で言うと、こんな感じでしょうか。
こんな単純な話では無いにしても、特に製造業ではキャッシュの問題を見る時に在庫品(材料や仕掛品、製品等)の問題は避けて通れません。ある程度在庫が無いと販売の機会損失にもなりかねず、だからと言って過剰在庫や長期滞留はもっと嫌です。
企業に取ってキャッシュは体の中を流れる血液と言われます。私は、それぞれの立場、それぞれの責任範疇の中で「キャッシュフローを考えられるヒト」になれる様、経営層の皆様は社員全員に仕向ける必要があると思っています。
このテーマはヒトと並んで企業経営の大事なテーマであると思うので、次回以降も皆さまとご一緒に考えさせて頂ければと思います。
(大髙 勝)