前回の続きから。特に製造業を例にするとキャッシュフローと在庫の管理は切っても切れない関係にあります。基本的には少なければ少ない程良いと私なんかは思います。勿論、購入品の入手方法などにより、ある程度在庫を持たざるを得ないモノもありますが・・・・。そうは言ってもモノ作り8つのムダの1つなので、やはり無いまたは少ない方が良いのです。
そこで私は在庫についての考え方を次の通りにまとめて話をする時があります。
結局のところ行き着く先はキャッシュの話に繋がります。在庫品には調達するための借入資金の金利が掛かりますから当然です。
中小企業経営者の皆様の中には、どうしても投資(購入)したものはその金額で回収しなければならないと言う本能が有る様です。しかしサンクコスト(埋没費用)も含めて考えれば、在庫期間が長期化すればキャッシュがどんどん失われて行く事が分かるはずです。また、例えば投資の世界では「損切りは早く・利食いはゆっくり」と言う基本的な考え方がありますが、それは在庫の話にも共通する様な気がします。これらを考え合わせて行く事で、「キャッシュフローを考えられるヒト」になって行くものと私は思っています。
(大髙 勝)