Skip to main content

物価とモノの価値を考えられるヒト

最終更新日:2025/12/07

 「令和の米騒動」のお蔭?でお米の適正価格はいくらなのか?と言う議論があります。生産者が意欲を持てて、消費者が納得出来る価格、これを早く見つけて欲しいものです。

 そのモノの価格を議論する上では、原材料費や加工費を積み上げた原価が始まりです。そこでお米の原価っていくらなんでしょう⁈ 今まで考えた事も無いですが、農水省のHPを見ましたらそれらしき資料があります。さすが日本の役所と言う感じです‼

 例えば製造業でも原価から売価を考える場合は、約3倍位が目安と言われていますから、そう考えると今のお米の価格は決して高く無い気がします⁈ そしてちょっと驚いたのが、過去のデータを見てもこの原価的数字はほぼ変わりませんので、今お米が高いのは流通段階での価格変動の様に見えます。そしてお米を産業として見た場合にどうなのかと思い、他の農産物と小売り価格を比較して見ました。

 他と比べても今の価格は高いとも言い切れませんが、主食であると言うお米の立場⁈を考えれば安いに越したことはありません。モノの価格は需給バランスや競合品との兼ね合いなどで決められて行くものと思いますが、お米の価格もこの先はその様な形になって行くのでしょうか⁉ 

 私は製造業が長いのでモノの価格を見る時、ジャンルに関係なく㎏などの原単位で比較して見る癖があります。その結果、作り手側から見た場合、単価の高いモノは付加価値が高いモノであると思っています。因みに食品と比較する意味では無く、例えば工業製品の代表であるクルマはこうなります。

 これを見ると単純ですが、クルマって作り手側からは付加価値が高く、消費者の側から見ると贅沢品ですよね‼

 私たちは日常生活や、会社などでの調達業務でも必ずモノの価格が付いて回ります。そしてそれが作り手の場合は少しでも高い単価で売りたいと思い、消費する側に立てば少しでも安く買いたいと思います。そしてその価格が妥当なものかどうかは、その必要性や価格に見合うだけの価値があるかどうかなどを検討し、価格の実態を知る事が最も重要では無いかと思います。そのためには、モノの価格を多面的に見る「物価とモノの価値を考えられるヒト」にならなければなりませんね。

(大髙 勝)