社長には向いていない ⁈ ヒト①
私なんかが偉そうに言える立場では無いのですが、色々な中小企業の社長の皆様と仕事をご一緒する中で、「時々ちょっと?」と感じる事があります。社長の仕事は日々判断や決裁の連続で、傍から見ていると、ほとんどの社長がテキパキと迷わず判断されて仕事が進んで行きます。「さすがだなあ‼」と感心します。しかしそんな社長なのに、時々妙に踏ん切りが悪い場面に出くわす事があります。
例えば大きな話では、新しく始めた事業が余り上手く行かず、この先どうするかを検討しなければならない時や、もっと身近な話で言えば、過去に購入して古くなり使えなくなった材料の処分をどうするか?・・・と言う時など。私なんかは、この先使う見込みが無いのであれば「さっさと捨ててしまえば良いのに」と勝手に思ってしまいますが、普段テキパキと決裁する姿とは別人です。その話の背景にあるものとして、やはりせっかく投資したのだからもったいない!何とかせめて元だけでも取れないものか?と考えてしまう様です。
この現象はご存じの方も多いと思いますが、「サンクコスト効果」とか「コンコルド誤謬」と呼ばれるものです。決断するに当たってどうしてもそれまでの経緯や過去(掛かった費用など)を参照してしまう事に起因します。
これは家庭における使わなくなった衣服などをもったいないと言う事で捨てられない感覚と同じです。しかし、使わなくなった材料を例に取れば、そのまま放置しているだけでどんどん劣化して価値が下がり、そもそも倉庫のスペースは無駄に占領され続け、当然購入資金には金利が掛かり等々、良い事などほぼ一つもありません。それなのに決断出来ない。諸般の事情はそれぞれ有るにしても、私にはちょっと理解が出来無い事の方が多い様に思います。
最近は余り言われなくなりましたが、私は今でも5Sは経営の基本の1つとして大事にしたいと思っていますので、大変僭越ですが、最初の「整理」が出来ないヒトは「社長には向いていない⁈ヒト」ではないかと思っております。

たかが物を捨てるか捨てないか位でと思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、経営観点から言えば結構奥深い話になると思っています。この話は、ちょっと長くなりそうなので、次回にまたもう少し考えて見たいと思います。
(大髙 勝)