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会社経営に携わるヒト①(損益と経費)

最終更新日:2026/06/21

 直近の企業倒産件数を見ますと5月単月では前年比で減少しているものの1月~5月累計では昨年より増加しているそうです。株高で景気が良さそうに見える事とは対照的です。今後は未だに解決出来ない中東情勢の不安定化や円安に起因する物価高倒産も増える可能性があり、会社経営は業種を問わず厳しい局面が続きそうです。

 その倒産原因を見ますと様々あります。商売ですから相手のある事ですし、今は世界情勢によっても大きな影響を受けます。その一方でこちらサイド、経営自体がどうなのかと言う問題もあります。それを管理面から見るといくつかの指標の変化などで兆候が見られる場合があります。仮に「中小企業でまだ余り管理面が充実していない会社」と言う前提で話をすると、経営に携わっている方々は、少なくても最初に会社の経費構造の実態から見て頂きたいと私は思います。

 損益分岐点の話は誰でも知っていますが、それを上手く活用している中小企業は少ない様に思います。自社の損益分岐をしっかり把握する事が最初の出発点で、ここを起点にする事で、どこにどれだけの経費を使っているかと言う事が分かり、そこからムダは無いかと言う事に繋がって行き、更にはもっと改善しようと経営全体への探求心が生まれて来るのでは無いかと思います。

 またこの損益分岐の話は、会社全体の損益分岐を表す場合が多いですが、それを例えば事業部毎や営業や製造など部門毎に、また事業所毎に表すなどする事によって、より身近な管理が出来るのでは無いかと思います。

 特に技術や営業などを得意とする経営者は、この様な管理面の話には余り興味が無く、営業力や技術力が全てで有ると考えがちです。しかし残念ながらどんなに高い技術力や営業力があってもそれだけで良い事にはなりません。この経費実態の問題は、余りこの様な事に興味が無い社長でも経営改善の入り口としては入り易いのでは無いかと思います。社長の側近に居て経営管理に携わる方々は、ある意味おかしな話ですが、どうしたら社長が興味を持つか?と言う事を頭の隅に置きながら業務を進める事も時には必要になるはずです。1年後の決算時期に初めてその実態に気づく様では手遅れになりますから。  

 会社の倒産原因の上位には ”経営者の判断ミス” と言う項目があります。判断ミスの中味は様々ですが、この管理的な事も多く有るのでは無いかと思います。そう言う意味で「会社経営に携わるヒト」は、最初に会社の経費実態を広く深く掴む事が必要です。 ”何が問題かが分からない⁈” と言う事が一番の問題ですから。

(26/6/22 大髙 勝)